鼓膜の内側の中耳という場所に水(滲出液)がたまる病気です。
鼻の調子が悪い(副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎)と起こりやすい病気です。
鼓膜の内側の中耳という場所に水(滲出液)がたまる病気です。
鼻の調子が悪い(副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎)と起こりやすい病気です。
軽度から中等度の難聴と耳のつまり感が主な症状です。痛みや発熱はあまり出ることはありません。小児の場合、「聞き返しが多くなる」「呼んでも返事をしない」などが症状となります。ただし、難聴が軽度の場合や片側だけの場合は、気付かれずに放置されることもありますから注意が必要です。
耳管(耳と鼻をつないでいる管)機能の障害が原因になります。さらに耳管機能の障害の原因は、鼻炎や副鼻腔炎またはアデノイド増殖症が原因となります。
つまり、鼻が悪かったり、アデノイド増殖症があったりすると起こりやすい病気です。
重症度や難治度などを考慮して次のような治療が行われます。
経過は、次の3パターンに分かれます。
滲出性中耳炎による難聴は、比較的軽度ですが、長い期間放置しておくと日常生活に支障をきたしたり、学習能力の低下につながったりすることもあります。特に小学生以下のお子さんの場合、言葉を覚え、基礎学力をつける大切な時期にあたりますので、この時期の難聴は軽度であってもさまざまな学習に不利に働きます。また、まれではありますが、滲出性中耳炎を治療せずに放置すると、癒着性中耳炎や真珠腫性中耳炎といった治療の困難な中耳炎に移行することもあります。そうなると、治療を行っても聞こえがよくならない状態になることもあります。
滲出性中耳炎にかかると経過が長い(数ヶ月から数年)こと、よくなったり悪くなったりを繰り返すことがこの病気の特徴です。症状がよくなっても放置せずきちんと経過観察することが難治性の中耳炎に移行することを予防する方法です。あせらず治療をお受けください。
西城 隆一郎